おうち帰りたいブログ

自分のための話

コンテンツ履修録(-20180108)

10コンテンツ(11月-1/8まで)

チャイナ・ミエヴィル『都市と都市』
知人推薦。
見ないために見て見ないということ。二重思考に通ずる。
東欧的なイメージ。バディものアツい。

 

フィリップ・K・ディックアンドロイドは電気羊の夢を見るか?
原典参照。
人間かアンドロイドかではなく人間的であるか非人間的であるかということ。この主題は映画作品ではあまり取り上げられていないように思われる。
共感能力、事実よりも信仰。足るを知る。

 

オーウェル1984年』
古典。
生産の飽和に対する処方としての戦争。体制を憎んでも理解し闘うことはせず、隠れ作業的に人生の快楽を求めるジュリア。言語の支配が思考の支配。理念が先行し現実が追従する。

帯の文言がクサいと思ったがこの時代にジュリア的な生き方をする人は私含め多いので危惧はわからんでもないと思った。

 

モーパッサン女の一生
古典。
個々の出来事に対する失望とわずかな怒り、人生についての俯瞰的視点の欠如。小説的な勇気も力も持たない大方のふつうの人間の生き様。
ノルマンディの彩度高い風景。

 

サン=テグジュペリ星の王子さま
古典。知人推薦。
数年おきに流行る。反抗心を刺激し、皮肉に乗るか乗らないか、取り合うか取り合わないかでしか捉えられず。自己啓発が好きな人に受ける。
飲んべえの星は好き。

 

上橋菜穂子『鹿の王』
知人推薦。
ファンタジーの皮をかぶった医療系小説。英雄化という疎外。医療と宗教、病気と病(やまい)。

ファンタジー的没入はしづらいのでファンタジーだと思って読むと読みづらいだろうなと思った。

 

葛西敬之『未完の国鉄改革』
知人推薦。
国鉄はもはや独占インフラではなかった。収益調整はどこまでならいいのか。クリームスキミング労働組合との駆け引き。当時は労>使だったが今は?
おっさんの武勇伝を読むのは好き。

 

篠崎尚夫『鉄道と地域の社会経済史』
第5章 小口混載と鉄道貨物取扱業 高宇 のみ参照。
これも含め鉄道貨物に関しては主に明治から戦前までの研究が多いらしい。あまり興味がなく知りたい事項に関係があるようにも思われない。鉄道貨物は民間発祥で、戦争期に他の通運が途絶するたびにシェアを拡大。

 

映画「ブレードランナー2049」
話の筋に気を取られる。
愛の証明の表現はすすんで壊れやすい身体(可死性)を得ること以外になかったのか。
一つの人格的人間であることの条件は自分だけの死または自分だけの記憶であると考えられるが、後者は前作および今作でも疑問が呈されている。
一度は実父と思い命をかけた偽の息子に注ぐ本物の雪と、父を知らずとも充足して過ごす本物の娘が戯れる偽の雪。

 

アニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」および関連作品
古典。
思ったよりSF。セカイ系、主人公の長い独白ナレーションの源流といえるか。
放課後決まった場所にたむろし気の向くまま若干何かをするという懐かしく眩しい高校生活。当時鑑賞していればこれになりたいと思っただろう(見ていなくてもなれたのでかえって見ずにいて良かった)と思う。
長門が好き。